文字サイズ

かなふく介護人財確保・育成会議

介護にとって人財は宝。

はじめに……

『かなふく介護人財確保・育成会議』では、福祉・介護の現場における人材育成についての事例発表、実践、勉強会を通じて業界の底上げを目指します。

少子化、超高齢者化社会を背景として、サービス業を中心とした産業における就業人口の減少が顕著な昨今、介護・障がい、保育の現場における従事者の確保も大変困難になっています。

これまで、特養・老健・通所介護・有料老人ホーム等、それぞれの団体ごとに人材確保や育成における会議はされてきたかと思います。様々な課題や懸念があるものの、具体的な対応策が見いだせず、解決に繋がらないジレンマもあるかと思います。


私たちは、2017年秋に、サービスの枠を超えて、「人材」にこだわり、確保や育成、定着における具体的な施策を考え、共有すべく『かなふく介護人財確保・育成会議』を立ち上げました。
介護人材の充実を果たし、高齢者の生活全般を支える質の高い介護サービスの向上を目指し、業界全体の底上げを図りたいという一心で活動を行っております。

会議では、特養や老健、グループホーム、デイサービス、訪問介護等々、サービスの枠を超えて、経営者や管理者が集い、日々、介護人材について考え、各々の事業所における実践事例を報告し、かっ達な意見交換を行っております。

3年目の今年度は、人材確保、定着と育成に向けた取り組み方のスキーム作り、地域性を考えた介護人材の確保・育成・定着、地域性を考えた福祉の仕事のやりがいなど、幅広い視点で議論を行って参ります。隔月で実施する会議は見学も可能です。ご関心がある方は、是非ともお気軽にお問い合わせください。

かなふく介護人財確保・育成会議事務局                                                        
公益社団法人かながわ福祉サービス振興会 かなふく人財センター センター長 

得永 真人

座長からメッセージ

「かなふく介護人財確保・育成会議」の座長を務めております三浦市社会福祉協議会事務局長の成田よりご挨拶申し上げます。

私がこの会議に参加するきっかけは、私の職場に平成27年度から、地域住民や福祉関係事業者のために研修センターを立ち上げたことで、三浦市以外における施設・事業所の取り組みや最新の情報を得たいと考えたからであります。

当初感じたことは、約20にのぼる様々な種別の施設・事業所から得られる情報は、とても新鮮であり、似たような種別で集まる連絡会や勉強会とは一味違う会議でした。そこから、3年目を迎えたわけですが、ただ情報交換するのでは飽き足らなくなってきており、この会議を通じて、神奈川県や国の介護人材の課題に対して、成果を挙げたいと考えております。

これからも気張らずこのスタイルで、この会議を運営してまいりたいと思いますので、新たな参加を心よりお待ちしております。

社会福法人三浦市社会福祉協議会事務局長兼CHO
   介護職従事者等人材育成・研修センター長   
   神奈川県フレイルトレーナー         

成田慎一

今年度の事業について

今年度の予定
第1回(6月) ①人材確保・定着における成功事例
②リーダー養成及びOJTの活用法について
第2回(9月)     人材確保・定着と育成に向けた取り組み方のスキーム作り
第3回(12月)    ※予定 ①地域性を考えた介護人材確保・育成・定着
②地域性を考えた福祉の仕事のやりがい
 
第4回(3月) 次年度に向けて
 

議事について

事例紹介


~取り組みの事例の発表から~
会議に参加している事業所の皆さんから、人財確保のための取り組みのノウハウを紹介してもらっています。
(紹介した内容よりも多くの意見がでています。)

テーマ「人材確保・定着における成功事例について」

事例

● ほめあう職場づくり

組織として工夫したのは、「ほめあう職場づくり」がありました。
刊行物などで、公にほめていたところ、徐々に反応がよくなりました。
また、職員を、研修などで、外にだすようにしています。
職員を出せる事業所はうまくいっていると受け止めています。

事例

● 問題のある人への対応 

「害になる人」についての対応は毅然とした態度にしました。
「あの人と一緒ならやっていけない」と、優秀な人が辞めてしまっていました。
よくないスパイラルだと思いました。
職員を集めて相談し、少なくてもやっていけるように団結していくようになりました。

事例

● 有給は「お互いさま」で定着へ

有給取得率が計画年休制度を導入する前の当時は20%程度でしたが、計画年休にして、いまは90%程度です。若い職員は海外旅行に行っていたりします。
実質的に9日連続休暇になっている人が多いですが、一か月休めた職員もいます。
10年前の導入当初は、休みを穴埋めする職員の一部から不満もありましたが、お互いに休めるので、長年かけて定着してきています。

事例

●    新人をほったらかしにしない

エルダー制度を設定しました。
3か月に一回の集合研修をしまして、エルダーたちの新人へのフォローを振り返る機会になっています。
これを始める前は、新人の退職理由として「ほったらかしにされてしまう」というのが多くありました。
先輩が後輩を育てていくと、子育て理論で、「自分が育てられたから、新人がきたら育ててあげよう」というのがあればいいのですが、発生しなかったので、取り入れました。

※ エルダー制度:新入社員に対する入社後の教育指導制度。

事例

●  PDCAは、売り上げをオープンにすることから

職員ごとの成果を数値化しています。
とくに大事にしているのが、「PDCA」です。

PDを毎月、CAします。たとえば、訪問看護のキャンセルが続いたら、振り返るようにしています。
「キャンセルがあっても、訪問看護を減らさない」となるように、数字を分析していくと、はっきりわかるようにしています。
こうした営業会議をやる理由は、売り上げをオープンにするためです。

売り上げた内容にで、自分たちの処遇を自分で考えるようにしています。
「儲かっていないとボーナスは出ない」と言葉で言われてもわからなくても、数字になると実感しやすいです。

事例

●    ヘルパーさんに寄り添う体制

ヘルパーさんの働く環境を整えるために、
ヘルパーさんの声をひろいあげるところから年度当初はスタートします。

「ヘルパーさんが何にやりがいを持ち、どんな事業所だとはたらきやすいのか」ということを踏まえ、
成長ややりがいと、利用者さんをマッチングしています。

職員の登用も、外部より、ヘルパーから上がる人が8割です。

事例

●    ベストセレクト20の連続取得で、応募者の質が向上

ベストセレクト20で3年連続とったら、応募者の質がよくなりました。

事例

●    職員を手放さず、大事にする。

一発採用はしません。手ぶらできてもらい、面接せずに、説明会を開いて、2時間ぐらい、話します。
看板やウェブサイト、SNSで工夫しています。良さそうな人にはメッセージをおくることもあります。

そして、施設長としては、手がかかる職員ほど、とても大事にしています。
そうすることで、優秀な職員も際立ちます。
職員を、こちらからやめさせようというのは全然ありません。
「このことを私が手放したら行くところがない子かもしれないので、自分の子ならどう?」と考えています。
私は「ぺケ大事論」の主義です。

事例

●  リーダーの苦労を吐き出させる研修を進める

私は研修講師を務めることがあります。
多くの研修で聞くのが「リーダーの苦労」です。
そこで、研修中の休憩は、「吐き出しの時間」にしています。

リーダー層は、相談している人があまりいないと言っています。
現場で、中間管理職で苦労している人が多いとわかりました。
午前中を吐き出しの場にしてみたら、参加者は、すごくスッキリして帰っていきました。

「施設長は、現場を見てくれない。稼働率が多くないのはわかっているけれど、その日に、毎日、事故なく行うことで大変」と言っています。

休暇や所得だけでなく、やりがいが大事だと感じることができたと言ってくれました。

テーマ「人材確保・定着と育成に向けた取り組み方のスキーム作り」

事例

●    ケアのマッチングへ向けて

ヘルパーさんの得意なことと不得手なことと業務のマッチングを大切にしています。
調理が苦手なヘルパーさんが調理のケアってなかなか入れないので、苦手意識につながり、離職につながってしまいます。

ヘルパーさんの得意なことややりがいを感じていることを、採用の段階と毎年の面談で、きっちり把握するようにしています。

事例

●    出て行った優秀な職員を大切にし続ける

私は、優秀な職員が辞めると「戻って来いよ。おじさん、待っているからね」とメールを送っています。

優秀な職員にメールを出すと、「新しい施設に入ってみると、思っていたのと違っていた」と返事あります。
行った先が非常にブラックな企業だったと言って、実は、私たちの施設が優良企業だと気づいたということがあります。
そんなことがあるので「かえってこいよ」というメールを送っています。

他の職員のほうは大歓迎で「あの人、どうですかね」「私、連絡してみます」と言っているぐらいです。
すぐに成果はでませんが、2,3年かけています。

事例

●    出戻り職員の受け入れが離職抑止につながる

辞めた職員は、ほかの施設に行ってみると、うちの良さがわかってくれるようになりました。
出戻りを受け入れると、離職の抑止につながっています。
いいところ、悪いとことろをオープンにするようにしました。

事例

●    人材紹介手当を創設し、ひとりひとりがスカウトマンになる

「人材紹介手当」というのを導入しました。
紹介した職員に、採用された職員が長く働くほど、給付します。
半年続いたら2万円、3年で10万などです。

職員同士のネットワークがあるので、職員が声をかけてくれます。
人材派遣会社の依頼に比べれば安いし、自分の法人を広告できるようになります。

事例

●    辞めない理由のトップは「施設長が感情的に怒らない」こと

うちを辞めない理由を職員に聞きました。
最初に話が出たのは「食事代がタダ」ということです。
会社としては300円の仕入れ額ですが、本人としては600円ぐらい浮きます。
残業は徹底してやらせないことにしています。

しかし、最大の理由は、施設長が感情的に怒らないということです。
感情的な怒りは離職の私大の原因になります。
施設長が怒らないというのは衛生要因になっています。

事例

●    出戻り社員が戻る前に、他の職員に問いている「彼(彼女)に、戻ってきてほしいか」ということ。


今いる社員に「戻ってきてほしいか」と意見を聞きます。
本人にも「聞きます」とストレートに伝えます。
そのときに、辞めた本当の理由がわかります。

事例

●   職員をサポートする体制と、職業訓練校や外国人人材からの応募

職員の自主的なクラブ活動があります。施設から助成金があります。
未経験者への研修制度をつくっています。同じ教材で勉強しています。
一年間の間にレベル別の研修を開催しています。
職務上やプライベートなことを相談できる機会をつくっていて、施設長も月1回面談できるようにしています。

神奈川県職業訓練校からの見学を受け入れると、毎年、数人が応募してくれます。
また、最近では、外国人人材の受け入れをしています。

事例

●    地域のイベントやイベントの連絡会からブランド化へ

一つの事業所だけでは大きい事業所にかないません。
なので、連携することでスタッフ同士の交流をして、連絡会で人をまわしていることもあります。
利用者さんの交流にもつながり、メリットがあります。

これまでの会議について

2017年度


・介護人材の確保、育成、定着に向けた現状の共通認識、意見交換
・参加法人、事業所が抱える人材における課題と懸念について
・厚生労働省や他県の先進的な取り組みについての自由意見
・若年層に対しての「介護・福祉」の魅力発信と啓発、イメージを高める手法について
・介護事業所と求職者について(マッチング) 
・職員がモチベーションを持って取り組める仕組みづくり
・リーダー層の育成について 
・利用者及び家族と従業員の満足度を高める仕組みづくり
・就業環境整備について
・勉強会①(IT活用した組織活性化とメンタルケア) 
・介護関連機器メーカーとの勉強会、プレゼン、モニター参加
・勉強会②介護事業所における健全運営と法令遵守)
・介護関連機器メーカーとの勉強会、プレゼン、モニター参加

・介護ロボットメーカーによる展示会 ・トップから学ぶ勉強会

2018年度

・ワークシェアのあり方と導入に向けての手法
・マッチングミスを防ぐ合同就職説明会
・現場のニーズと合致した新人職員研修
・人材確保・育成に成功した事業所を参考にノウハウを学ぶ
・次年度に向けて

お問い合わせ

問い合わせ かなふく人財センター
 電話 045-662-9538・FAX 045-671-0295

ページトップ